子どもの発達障害
発達障害には、主に以下の4つがあります。
1.知的能力障害
2.学習障害(LD)
3.注意欠陥多動性障害(ADHD)
4.自閉症スペクトラム障害
重度〜中等度の場合は小学校入学以前に気づかれますが、「軽度」から「境界領域」の場合は小中学校と気づかれないまま、様々の問題・不適応を起こしていることがあります。ここで重要なことは、近年、発達障害ではないのに誤った支援を受けているケースが多く見られていることです。当院では心理検査は実施していませんが、受診された場合には、親御さんからの子どもの詳しい日常生活や対人関係の情報を直接、聞き取ることである程度の見立てを立てていきます。具体的には生活態度・学校の成績・友だち関係の持ち方・家庭内で起こすトラブルの内容を聞き取ることでごく「軽度」のものであっても診断ができますし、発達障害でないとわかることがあります。
治療
発達障害の場合には、診断に基づいて環境調整を行うなど子の社会的な適応レベルを上げていく対応法を考えます。更に、親御さんの子に対する理解を深めることで適切な対応がとれるようになると親子双方が穏やかになっていきます。
発達障害でないと思われる場合には、なぜ子に発達障害と見誤るような行動、言動があるのか、考えていきます。親が原家族の問題を抱えていて、子がそれを敏感に察知し、問題が起こっている場合には親の精神療法・心理療法(カウンセリング)で症状が和らぐことがあります。