うつ病
うつ病は、仕事上の人間関係がうまくいかない、仕事が多すぎる、家庭内の問題などのストレスがきっかけとなり、気分が落ち込む、眠れない、食欲がない、集中力がないといった症状や、頑張れない自分を責めて自分を責めている状態がみられます。(きっかけやストレスが明らかでなくても、うつ病を発症することがあります。)さまざまな要素が関係してうつ病を発症しますが、ある遺伝傾向、性格傾向を有する方は、よりストレスに対する影響が大きく現れ、うつ病を発症しやすい傾向にあります。うつ病にかかる人の割合は約17人に1人の割合です。決して珍しいものではありません。多くのきっかけは、最近、数ヶ月以内に起こった家庭や仕事などのストレスです。現代の女性はそのライフサイクルの各ステージにおいて、多くのストレスにさらされています。例えば、子育て、介護、仕事での異動や昇進、友人や親、夫、親戚などとの人間関係・・・こういった最近のストレス(=ライフ・イベント)とご自身のストレス対応力とのアンバランスがうつ病を引き起こします。
治療について
診察ではしっかりと症状やきっかけとなった出来事を伺います。その上でうつ病がどのようなものかをていねいに説明します。治療はまずは休養が大切です。抗うつ薬や睡眠導入剤などのお薬も使い症状を軽くします。睡眠や食欲の低下から回復してきます。その後、時間をかけて気分や集中、意欲が回復してきます。症状が安定したら、ゆっくりと時間をかけてカウンセリングを行います。これは、再発を予防するためで、うつ病を引き起こしてしまった生き方や仕事、家事に対する考え方(倫理規範)を修正するためのカウンセリングです。がんばってきた自分を受容し認められて、自分に課してきた義務感を少し緩めることができると、再発はしません。