摂食障害
摂食障害は、食べないで自分をコントロールできているとき(拒食)と、逆に、自棄になって食べ過ぎてしまうとき(過食)とがあります。過食の後は、嘔吐をしたり(自己誘発性嘔吐)、下剤を服用したりします。拒食と過食が交互に表れることも多いです。根底に、「我慢をしていないと人に嫌われてしまう」という不安があります。そのために、我慢できない=太ることへの恐怖があり、過食した後に太らないように嘔吐や下剤の使用が伴うのです。この人から嫌われるという不安は、ほとんどの場合は、母子関係に起因するストレス・我慢・緊張に由来しています。カウンセリングでご自身の厳しい生き方(倫理規範)を見直すと子の症状が良くなることがあります。もちろん、これにあてはあてはまらない、非典型的ものもあり、個別にお話しを伺いながら、治療方法を相談していくことが必要です。
■ 治療:自分をコントロールできない、自分がダメになってしまうのではという大きな不安・恐怖、それが自分と母親との関係の中でどこから生まれてきたのかを探っていきます。これがカウンセリング(精神療法)の軸となります。不安や恐怖はその出所が見えてくれば、それだけで少しずつ小さくなっていくものです。このプロセスで子どもに強い不安を抱かせる母親側の理由もまた見えてきます。