産後うつ・育児不安
産後うつとは、出産の後に精神的に不安定な状態になることです。産後うつは出産によってホルモンバランスが乱れることに加えて、原家族の影響から育児が葛藤や不安をひきおこす場合におきると考えられています。産後うつは出産後1ヶ月以内が発症の目安で、マタニティーブルーから産後うつに移行することもあります。産後うつを経て、強い育児不安が何年間も続くことも多いです。症状はゆううつな気分になる、不安が強くなる、眠れなくなる、涙もろくなる、食欲がわかなくなる、死にたい気もちがある、子供がかわいいとおもえない、子供を怖く感じる、子供に危害を加えてしまいそうでこわい、子を世話していて、記憶が途切れてしまうことがある、など、さまざまなものがあります。
治療
産後うつ・育児不安の治療は、初期は、重い場合は症状を和らげる薬による治療を行います。薬は主にうつ状態を抑える薬や、症状に合わせて睡眠導入剤や不安を抑える薬を出す場合もあります。薬については授乳に影響のない薬を選択します。そのあとに大切なのが精神療法(カウンセリング)です。まずは、お子さんに対する感情やご自身の苦しみを言葉にします。原家族について理解し、自己受容ができれば、その先に、お子さんとの新たな生き方がみえてきます。